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 「老人の食意地のきたなさは…」で始まる、大岡昇平「食慾について」。文春文庫「もの食う話」に収められた一編。

 年をとると食への興味が薄くなってガツガツしない、なんてことはないと感じていたところ。


 食べることは生をつなぐこと。

 生への執着も、老人だからといって薄くなるわけではないと思う。

 できることなら、死ぬ間際まで、あれが食べたい、これが食べたいと食欲旺盛でいたい。

 しかし、まだ老人ではないのに、油物がきついと感じるようになった事実。

 量より質、美味しいものを少量でも、楽しく食べて生きたい。


 表紙に描かれた卵男の、ゆで卵一つを食べる幸せそうな表情。これが食の楽しさ。


 装画は古知屋恵子氏、デザインは関口信介氏。


by robinsonfactory | 2015-04-18 11:46 |

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