> 奇跡の時代

 本を手にしたときの最初の期待感が、読み進めるうちに少しずつ薄れてしまうこともある。

 あれ? 思っていたのと違う、こんな話なのか?

「奇跡の時代」(カレン・トンプソン・ウォーカー著)は、表紙周辺のすべての要素がうまくかみ合って、最高に楽しい時間に包まれそうな予感に満ちている。

 クリーム色の帯には、薄いブルーの文字。

 「異変が起きています、と専門家たちは言った。地球の自転が減速しています、と。」

 そして小さく「映画化決定!」。さりげなく、たいしたことではないのよという感じで。

 表紙のイラストは、アメリカのやや大きな家。庭の芝生にホースで水をまく女性。日常生活の一場面。

 穏やかで平和そう。 

 地球がどうしたって? SF小説なのか? 

 帯の言葉とそぐわない感じが、読みたいという気持ちを大きくさせる。


 この小説を気に入るかどうかは、好みの違い。

 10代の女の子の視点で異常事態を語るのは、意図して読者に伝えない情報があるということ。

 想像していくと、じわりと怖い。

 ただ、もう少し上手に書くこともできたのではないかとも感じる。


 装丁は國枝達也氏、装画はクサナギシンペイ氏。


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by robinsonfactory | 2016-02-05 18:11 | | Comments(0)

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