> 優しい鬼

 帯を外す。表紙には、ぼやけたモノクロの写真。小屋だろうか。ドアがなく、中は真っ暗。記憶の底にはりついているような画像。

 レアード・ハント「優しい鬼」。

 小屋は著者が撮ったピンホール写真で、実話が元になった小説なのかと思わせる。

 最初のうち、不明瞭な話は、もやがかかったようで手探り状態。細かい描写がないのは、語り手の教養の度合いを表していて、複数の視点を通すことで、色が重なるみたいに違ったものが見えてくる。

 表紙のタイトル文字「優しい鬼」は、既存の明朝体を加工し、ところどころかすれ、角が丸い。実際には、消していく作業のはずなのに、読んだ後に見ると、逆に徐々に浮き出してきたかのようにも見える。

 装丁は田中久子氏。


[PR]
by robinsonfactory | 2016-03-16 22:51 | | Comments(0)

フリーランスのデザイナー 仕事の合間
by robinsonfactory
> 最新のトラックバック
> ライフログ
> 検索
> ブログパーツ
> 最新の記事
北氷洋
at 2018-12-05 17:06
橋の上の天使
at 2018-11-02 19:05
日が沈むのを
at 2018-10-23 18:56
旅路
at 2018-10-13 22:38
接触
at 2018-10-01 22:33
> 外部リンク
> ファン
> ブログジャンル
> 画像一覧