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野呂邦暢『日が沈むのを』


 野呂邦暢小説集成2。

 1巻目と表紙の印象が似ているが、よく見ると少し違う。

 絵が異なるだけでなく、刷り色も微妙に違う。どちらも特色を2色だけ使っていて、その組み合わせが同じではないのだ。

 カバーの紙は薄く、丁寧に扱わないと破いてしまいそうだ。

 野呂邦暢の文章に似て繊細な本。


 本文の行間がわりと広い。

 同じ判型のほかの本より、1ページの行数が5行くらい少ない。

 総ページ数が600に近い厚い本。行間を詰めて薄くせず、この厚さを保つようにしたのかもしれない。

 馴れないと、この行間の白地に目がいってしまい、読書の呼吸が乱れる。

 でも、ときにこの間に意味があるように感じる文章がある。


「今なにをして生活しているんだ」


「あそんでいます」


「ひとり」


「ええ」

 (『日常』から抜粋)


 会話の間に、表情の変化があり、身体の動きも想像される。

 野呂邦暢を読む楽しさの、ひとつかもしれない。(2018)


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by robinsonfactory | 2018-10-23 18:56 | | Comments(0)

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