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グレアム・グリーン
 グレアム・グリーンの小説は、とくに好きなわけではないが、ハヤカワepi文庫の「グレアム・グリーン・セレクション」は、つい買ってしまう。
 表紙が素敵だ。
 上半分は薄い茶色、下は濃い緑色の背景で、文字とイラストは、黒。落ち着き過ぎて地味になりそうな色合いなのに、タイトルに合わせて配置されたイラストが、軽やかな空気を作り出している。グレアム・グリーンの文章にしっくり馴染み、ユーモアを含んだ視線を感じさせる。
 シリーズの最新刊「見えない日本の紳士たち」は、久しぶりに読んだためか、より面白く感じられた。
 もしかしたら、待ちわびていたのか。
 いや、それほど好きな作家じゃないんだけど。
 装丁はアキタ・デザイン・カン、イラストは谷山彩子氏。
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by robinsonfactory | 2013-05-21 20:06 | | Comments(0)
葉山芸術祭
 大雑把な地図を頭に入れただけで、くねくねと先の見えない家々の間を歩いていたら迷ってしまった。
 海の気配が濃厚な土地なのに、行き当たった道の背後には、急峻な山の深い緑が迫ってきている。山の頂は、流れる靄でかすみ、神秘的な雰囲気が漂っているが、立ち並ぶ家はモダンで、その対比がこの地域らしい感じがする。
 来た道を戻ると、人が通れるだけの細い路地に気づき、その先に探していた古い民家があった。
 手漉き和紙を使った小物を扱う店、作家でもある店主の自宅を兼ねている。
 広い畳敷きの部屋には、封筒、ノートなどの文房具、鞄、ランプシェードなどが飾られている。
 磨かれた薄いガラス窓から、手入れのされた庭木が見える。雨音が微かに聞こえるだけで、とても静か。
 製本が面白いノートを2冊購入。たっぷりした厚みがあって本のように見える。和紙をめくるときの、がさり、という音が心地いい。
 家に戻って包みを開けると、買っていないノートが1冊混ざっていた。この分の料金は払っていない。店主が間違っていっしょに袋に入れてしまったらしい。
 電話をすると、何かの縁です、お金はいりません、どうぞそのまま使ってくださいと言う。
 凧糸で表紙をぐるぐる巻いたノート。
 何を書こう。
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by robinsonfactory | 2013-05-14 22:28 | Comments(0)
ナイーヴ・スーパー
 もっと若いときに読んでいれば、もう少し気持ちが揺れたのかもしれない。
 そう感じる本がある。
 アーレン・ローの「ナイーヴ・スーパー」はそんな小説なのか?
 
 時間の積み重ねに、ついていけなくなる。人生の意味がわからなくなる。
 そして、アーレン・ローは、立ち止まってしまう。
 といって引きこもるわけではなく、屈折しているようでもない。
 素直に、日々起こる出来事に対応していく。

 表紙に描かれた6個の円には、人物らしき像が映っているが、偏光レンズを通しているかのようにはっきりしない。
 同じものでも、レンズを変えるように、立ち位置をちょっとずらすだけで、見え方が違ってくる。
 
 そうやって、希望はたぐりよせるのだ。

 装丁はミルキィ・イソベ氏。
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by robinsonfactory | 2013-05-09 19:07 | | Comments(0)
   

フリーランスのデザイナー 仕事の合間
by robinsonfactory
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