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葡萄畑
 「芝生の復讐」を返しに行った。
 退院の日がみえたので、もうここで本を借りることはない。
 最後にじっくり棚を眺めた。
 えっ、これは何?
 高橋三千綱「葡萄畑」のハードカバー。
 奥付を見ると昭和53年。
 
 十代の終わりに、高橋三千綱の本を夢中になって読んでいた。どれも当時の自分には大好きな世界だった。
 全部読んだと思っていた。
 でも「葡萄畑」は記憶にない。
 こんなところで出会うとは。
 
 高校の同級生に、大人になって偶然会ったような感じだろうか。
 おっさんになったのに、喋ると、なんとなく当時の面影が見え隠れする。
 変わったなあ、いや変わっていない。
 変わったのは自分なのだ。
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by robinsonfactory | 2014-07-12 11:17 | | Comments(0)
芝生の復讐
 手持ちの本を読み終えてしまい、ボランティアが持ち寄って作った書棚をのぞいてみた。
 病院の書棚だから、軽めの本ばかり並んでいるかもしれない。期待はできないと思いながらも、ちょっと楽しみ。
 じっくり見てみると、普段ほとんど読まないジャンルや作家の本があって、軽く興奮する。
 えっ、これは何?
 「芝生の復讐」、リチャード・ブローティガン。
 1977年のハードカバー。
 古本屋で掘り出し物を見つけた気分。

 表現のひとつひとつに血が通った文章。
 活版の文字の陰影が、目に優しく感じられる。

 退院の日を待ちわびながら、古いアメリカを思い浮かべた。
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by robinsonfactory | 2014-07-05 09:05 | | Comments(0)
入院と本
 入院が決まったとき、まず考えたのは、2週間どの本を読もうかということだった。
 熟考の末、とりあえず厚めの2冊だけを鞄に入れた。読み終えたら家族に別の本を持ってきてもらおう。
 ところが、そんな暢気な生活は待っていなかった。
 身体的に、精神的に、想像したことがないほど辛い瞬間の連続。本のことなど思いもしない。
 それでも回復はするもので、ベッドに横になりながら本を手にする時間が少しずつ増えていった。
 2週間たって、やっと「薔薇の名前(下)」を読み終えた。
 けれども、考えたくない不測の事態が起こり、退院がするりと逃げて行った。
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by robinsonfactory | 2014-07-02 09:50 | | Comments(0)
   

フリーランスのデザイナー 仕事の合間
by robinsonfactory
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