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緊張をとる

 読み始めしばらくして、ふと、パラパラ最後までめくってみた。なんと、全ページ戯曲だ。

 伊藤丈恭「緊張をとる」。

 帯には、「なぜ俳優は舞台で緊張しないのか?」とあり、面白そうと、中を見ないで買ったのだった。表紙イラストの、緊張感のなさも良かった。

 著者の経歴は見ていた。演劇トレーナーだというから知られざる役者の実態が書かれていると思っていた。とはいっても、表紙の感じから、そんなに肩肘張った真面目な本ではないだろうなと薄々感じてはいた。

 そうだったか、こんなに楽しい本だったか。

 実践するにはちょっと恥ずかしい、緊張をとるための方法が次々と出てくる。

 これは舞台で見たい。

 デザインは美柑和俊氏+田中未来氏。

 イラストは村田善子氏。


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by robinsonfactory | 2016-03-31 20:04 | | Comments(0)
優しい鬼

 帯を外す。表紙には、ぼやけたモノクロの写真。小屋だろうか。ドアがなく、中は真っ暗。記憶の底にはりついているような画像。

 レアード・ハント「優しい鬼」。

 小屋は著者が撮ったピンホール写真で、実話が元になった小説なのかと思わせる。

 最初のうち、不明瞭な話は、もやがかかったようで手探り状態。細かい描写がないのは、語り手の教養の度合いを表していて、複数の視点を通すことで、色が重なるみたいに違ったものが見えてくる。

 表紙のタイトル文字「優しい鬼」は、既存の明朝体を加工し、ところどころかすれ、角が丸い。実際には、消していく作業のはずなのに、読んだ後に見ると、逆に徐々に浮き出してきたかのようにも見える。

 装丁は田中久子氏。


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by robinsonfactory | 2016-03-16 22:51 | | Comments(0)
へろへろ

 老人介護の本が並ぶ書店のコーナーで、かなり異質な雰囲気の表紙が目にとまった。鹿子裕文「へろへろ」。なんだ、へろへろって。

 サブタイトルの意味もわからない。

【雑誌『ヨレヨレ』と「宅老所よりあい」の人々】

 さらに、背景に入っている単色のイラストの、奇妙にまとわりつく感じ。手をあげて挨拶をしている老人、片目が潰れたような猫、あまり上手とは思えず、なぜこれが?

 よく見ると、タイトルの「へろへろ」は、ゴシックと明朝が混じっている。サブタイトルや帯の文字は、漢字だけゴシックにしていて、その使い方はまだわかるけれど、ひらがなで混じらせるとは。

 なんというのか、三本足のテーブルのようで、ぐらぐらしていそうと思って手をおくと、案外しっかりしている、そんなアンバランスさを感じる。

 ちょっと変わった介護の本だと思って読んでいくと、介護そのものの話はほとんどない。著者は介護職の人ではなくて、仕事のない編集者。世を斜に見ているようなのに、宅老所よりあいに関わる人たちに対しては真っすぐ。いや、登場する人たちが、そもそも世間基準からしたら傾いでいるのかもしれない。

 いろいろと面白い本。

 デザインは寄藤文平氏と鈴木千佳子氏。イラストはモンドくん(小学生だったのか)。


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by robinsonfactory | 2016-03-06 18:54 | | Comments(0)
   

フリーランスのデザイナー 仕事の合間
by robinsonfactory
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